夜と風/木立 悟
 



これらがわたしへ真っ直ぐの
永く鋭利な恨みなら
わたしは
呑みほします


ひとりを空に描きすぎて
ひとりはひとりへ降りそそぐ
道の上を飛ぶ道のうた
ひとりはひとりに降りつもる


上手く鳴けない鴉
鐘に戸惑う石
雨を含んだ晴
皆 どこかへ向かう


水の傷が
水のなかに止まっている
風は冷め
星へのばされる手を照らす


















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