永遠にきみは他人だから/
わだち彩子
三弦と二弦のあいだに、きみの好きな音がひそんでいる。うずくまってきみに甘ったれてその皮膚をひっかいて、そうしていれば幸せになれると思っていたよ。胎内を泳ぐ魚と水槽のなかの赤子、かわいそうって、あいしてるって、ただ言ってるだけなんだろう。美しいきみがどんなに残酷か、しってるひとなんていない。仕方なく開いた手にはお金がにぎられていた。
きみになにができるの
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