自由詩な葉っぱ緑/わたしたちのアルフ・ライラ・ワ・ライラ/海里
わたし
わたし
わたし
わたがし
溶けるとベタベタするよね
わたし
わたし
わたし
たわし
ごしごしね
わたしを連ねて
わたし詩ばかり
昔にマンガで見たのだけれど
畳を独り占めしている牢名主さんみたい
だからこの際
わたし、という言葉を全部
このひと
って言い換えてみると面白いよ
このひとは
あなたを／きみを／かれを／かのじょを
好きだけれど
心から愛してるかもしれないけど
でも誰よりも
このひとは
このひとは
このひとはって
そのひとが好きなのは実は誰よりも
「このひと」だってこと
つまり
「わたし／ぼく／おれ／あたし」だってこと
すっごくはっきりして
びっくりするんじゃないかな
気になって気になってしかたがないことを
ひとは詩に書くよね
マクベスじゃないけど
好きは嫌い／嫌いは好き
何が好きでも
自分だけが好きでも
みんな好きにすればいいんだと
心からそう思うよ
誰もが好きに生きられる
そんな世界で／自分たちであればいいと
心からそう思う
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