三歳のおまえ/……とある蛙
 

おまえは自分でかわいらしいなどと思ってはいなかった。
まわりはかわいいという
しかし、おまえは自分が不細工と
信じていておどおどしていた。
幼稚園からの帰り道
手をつなぐ同級生がわずらわしいのか
上目遣いで僕をじっと見る

泣きたいのか笑いたいのか?
きっと泣きたいのだと思う
僕と二人きりならおまえは泣いたはず。
僕と手をつないでいたらきっと泣いたはず。
同い年のおばさんのような顔をした同級生を
おまえはきっとわずらわしかったに違いない。
絶対その子の話は家ではしない。
絶対その子の後を追いかけたりはしない。

ぁ〜それなのに我が娘は、
又あの同い年のおばさんに
見つけられて手をつながれてしまうのだ。
手をつながれ黙ったまま
おまえは上目遣いで私をじっと見る。

おばさんのような同級生に手をつながれたまま
おまえは苦しげな顔をして先生にさようならをする。
大声で
でもすぐに
ステレオタイプな表情と言葉しか言えない先生を無視して
助けを求めてくるのだ。

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