歩く/番田 
 

死んだ僕を
続けるように
信じて眠り
明日を向いている

死なないことを
ぼんやりと信じて
人間ではないことを僕だから
人間ではないことをなりながら

歩く 歩くことが大切だ
問いかけながら
僕は そうではなかったときの
誰もいないままの 迷い子のように

知るだろう
歩く いつだって
消えてしまいたいときも歩き続けさせられた
音楽を聴いていた僕は
車に乗りながら知るみたいに

懐かしい頃が
自分に 僕は探しながら誰もいないままに
僕ではないことを出て行く
僕は自分を出て行きたい
棺桶から 蓋を取って 知り



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