赦してね/蒼木りん
 
ず 駄目なひとにもなれず)

(腹も立てず 波も立てず 役にも立てず)


すべては
通り過ぎてゆくこと
あくせくしている間に
八月が来ていたように


雑草の枯れた土に
青い朝顔だけ育つような
私も
そんなふうに生きたい


(こうやって)
 
(君を抱擁するきっかけができて よかった)


永いような
刹那なような
夢が覚める扉が開いてしまうよ


いままでありがとう
やっぱり
君は痩せているね


(哀しいけれど 大人だからね) 

(赦してね)




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