あとがきにかえて/e.mei
 
「僕たちは遠くの遠くの空の向こうへ行かなくてはならないのだと生まれる前から約束されていたのだけれど、」


(蠍は現実のなかから降りてきていました。
 機械鳥は最後に僕か君かを選ばなければならなかったのでしょうか、
 双子のお星さまの後ろで永い時間をかけて僕は、……)


 記号の森のなかにある世界樹に結びつけられた時を打たない時計、
双子のお星さまが見えないと機械鳥は小さく鳴いていました。
僕が世界樹に手を伸ばしたら、
時間と云う幹から魚たちがたえず流れてゆきます。


 マーキュリー、
 僕には君の提案に反対する理由なんて何一つありませんでした。
僕が世界樹の涙
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