観念的な略歴(と、とりあえず名前をつけておく)/ホロウ・シカエルボク
 

遺跡発掘チームの調査結果の発表のときのように
俺は嬉々としていつかそんなものについて語ることが出来るだろうか
ああ、俺は心や時間の流れてゆく様を言葉にしようとしているのだ
他のどんなものにも興味を惹かれたことなどなかった
他のどんな価値観にもこれについて語ることは出来ない、俺がこうしたプロセスの中に
ひそかに見出している価値観以外には

いつかそれを見ることが出来るなんて保証はどこにもないけれど
見られるかもと感じているうちはどこまでも試してみるさ
もしかしたらそのうちのいくつかは手にしているのかもしれないが



そんなものあと何百回も寝てみないと到底気づけないからな




戻る   Point(1)