切片/西日 茜
 
きのう おおきな おくり物をもらった
わたしには 少し 重い分量で
それは えらい人 の 気持ちのあらわれで
いくらか わたしは ためされているのだと思ったが
ことばを選んで 神妙になった
とても 苛々したので
帰りに スポーツジムに行った
若いインストラクターの男は 浅黒く鷹の眼で
夜は一緒に帰って そのまま朝まで寝た
彼と別れて わたしは 路地裏の酸素バーに入り
窓辺のステンドグラスが 光の透過を
無秩序に投げかけるカウンターの上の
クロコダイルのサイフの 筋を一本一本
指でなぞって しばらくぼうっとしていた
最大の問題の蓄積は
原点から 遠く離れた地点で 何かの
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