狼男の赤い月/草野大悟
 
満月が
昴と
手をつないで
一晩中
コスモスを散歩する夜
狼男は
大潮の海で
赤い月を抱きしめている
赤い月は
狼男の蒼い心臓を
やさしく撫でながら
たゆとうように微笑んで
その氷炎を寝かしつける



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