癖/
練
ねむりの終わりに
瞼があいてしまえば
また自分が始まる
他のものは始まらない
たとえば昼に
たとえば夜に歩きながら
誰かをあなたと呼び
夢をみる癖は直らない
いいかい僕はね
と呟いて
なにも続きがないことに気づき
あなたを誰かと呼び
自分が終わっていく
ねむりの始まりに
なにも掴めない手を伸ばす
そんな癖も直らない
誰かのようなあなたと
あなたのような誰かが
ひとつの微笑みを作った
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