空蝉/リタ。
 

お寺へ続く道
" 暑苦しいなあ "とか
" 夏、真っ盛りだな "とか
自分の気持ち
セミはそんなのおかまいなし

日が登ってから堕ちるまで
目覚めている間ずっと

命をめいいっぱい使って
木にしがみついて
叫び続ける
むせかえるほどの情熱で
" I love you ! "

ウンゴロウ
土に抱かれて
何度も煩悩を脱ぎ捨てて
たっぷりと豊かな眠りをとったから
念願のステージで
太陽と一緒にあんなに
燃えることができるのかな

夜、こっそりと白い炎が灯る
朝、ひっそりと空蝉が残る


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