灯台の光/番田
魚がいることをじっと夢にまで見る
そこに何かがかかることを想像する
すさんだ景色をアスファルトに流す
誰もいないままに
ああ釣り糸を垂らし続ける
わからない自分を知る
海があって
車のキーを回して
遠くにいくつもの堤防を見た
何もかからないままに
風が流れていて
今日は何も釣れなかった
遠くの灯台が輝いている
向こうにもいくつもの島々を仰ぐ
僕はそれを知らないけれど
しかしいくつもの罠があって
波が壁にたたき付けていた
歩いていくと
海底にはいくつもの魚が泳いでいることだろう
僕は彼らを待ちかまえている
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