ひまわり/コトリ
囚われの身のわたし
監禁生活も半年に突入
憎らしいあなたの20歳のお祝いにと
行くことが許された範囲で準備した
ひまわりのブーケが枯れてから
もう2年の時
覚えていますか
ひまわりは、明るくまあるく、快活で
あなたとは真逆の花ですね
その皮肉に機嫌を損ねると思ったけれど
あなたは照れくさそうに受け取って
切花なのに「育てます」と言った
嬉しそうな笑顔が凍りついたのは
それから数日のことでしたね
王子様がわたしを迎えに来たから
わたしは泣きじゃくり、彼にしがみつきました
半年間、ずっと怖かったです
あなたといる時間
食事もまともに取られず
がりがりに
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