8月4日/過呼吸に見舞われない為に/遊佐
 
い込み
夏を吐き出す
そして、
溜め息だけが風に運ばれて遠く旅立って行く
いまを手にしたら
秋を待たずに素早く塗り込めて記憶の中に閉じ込めよう
来年も笑っていたいから…

ビルの上なら高過ぎて目が眩むから
芝生の上なら空がとてつもなく高いと感じてしまうから

だからこうして
少しだけ前に出て
太陽と潮風の真ん中で桟橋の上から周りを見渡す

吸い込んで
吐き出して
夏、八月の暑さを逃れ都合の良い記憶だけ残せるように

桟橋の上





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