日食/
まさたか
幸せは
あなたがいて
わたしがいること
月に食べられた太陽の
その切れ端を見ている
絡めた指先と肩に触れる体温
鼻を寄せるとほんのり汗の匂い
暑いね、ってつぶやく
幸せは
眠りに落ちるその一瞬前にとてもよく似ている
気がつくのはいつも
終わってしまってから
本当は少しだけ
寂しい思いが混じってる
月もきっと同じ気持ちなんだよ
たまに寂しくなるから
太陽にキスしたかったんだね
あなたが笑う
その笑顔が
私には
いちばんの幸せ
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