自由詩な葉っぱ録/風のアーカイブ/海里
君は詩を書く海星、いたい?
いくら海が好きでも
湖で海水浴はできない
床に沈むあんたっちゃ文学
夢毛の大地に
呼気と吸気の五十音
けれども
わたしは詩人ではないので
何故ならば
まず人ではないので
仕事は
風のテルミンを並べること
鳴き砂の渚に仕掛けをすること
太陽系の太陽風に
ウィンドハープを飛ばすこと
レテの水際では今日も
忘れないで
忘れないでって
忘れな草がささやきを続けている
睡蓮の瞳をしたワニが
詩のリンネだけを拾い集めている
流れの中の螺旋たちから
戻る 編 削 Point(2)