頁/
nonya
の物語が真新しい君なのか
それとも見慣れた君の続編なのか
そんなことは分からなくてもいいことだ
忘れることは難しくて呆気ない
九月の忘れ去られた海を見飽きて
十月の高い空に眠り呆けて
十一月の落葉と踊り疲れて
十二月の寒風に唾を吐いて
僕は頁を際限なく繰り続ける
頁を過去へと読み飛ばす
忘れなければ沈んでしまう
忘れなければ押しつぶされてしまう
そうやって
捨てて
捨て去って
捨て切れずに残った頁だけを
僕は愛する
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