夏の日の夢/e.mei
 





「――光は痛いですね。
 きみは風にのれば影がなくなるのをしっていますか?
 きみの記憶は焦らずに、
 ゆっくり歩いていけば自然と埋まってゆくでしょう。
 きみよりも地面のほうが積極的なのですが――」


「月は別人になりました。
 あれでは太陽でしょう。
 垂らされた糸につながれているだけで、
 それを人間とすることにわたしは納得できません。
 横に揺れてはぶつかっているあれの名前は何ですか?」


       ――いかないで、
     
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