パノプティコン/atsuchan69
れた巨大な躯だった
無惨な死を遂げた神人と、
おそらく壮絶な戦いだったにちがいない
不吉な匂いのする羽毛を散らし、
破れた片翼を大きくひろげた
鋭い嘴のある猛悪な顔の禽獣の屍骸を・・・・
ある日、ことばではない
イメージの伝達がふと、交わされる
それは通常の会話とは全く異なる手段だった
君と、眼と眼が合ったときから
突然、心が繋がると
囁くような君の声が素直に理解できた
僕たちは、けして少数ではなかった
今はもう、仮想の小窓を見ることもなく
世界中の新しい仲間たちと、
夢ではない脱獄の日に備えて
24時間、リアルタイムで繋がっている
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