弾劾/
吉岡ペペロ
カミナリが鳴ると
暗いお外は夕立のおと
リビングのテレビは
昭和四十年代の時代劇
はんぶんに切ったメロンを薄い皮にして
セブンスターの吸い殻をそのなかに捨てた
暗い光とセリフ
黄緑いろと死骸
二十四年まえの七月
このときの少年はきょうも
あこがれと郷愁とともに私を弾劾している
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