鳴らない電話/e.mei
められたねんど たかいうたごえ
くうきはもうそんなにすんでいない )」
さよならはいわせない
先生の右手にわたし
手を伸ばしたら
先生は遠くへと離れていく
わたしは星になりたい
光に焼かれたりはしない
崩れたりはしない
誰よりも星らしくなりたい
知らない人に寝顔は見せない
教室でうずくまったりしない
青よりも青い星になると決めたから、泣かないで ……
曲がった月は教室で輝いて
彼女の夢から漏れる声が
世界にひろがっていく
猫はかたちを変えて
先生は優しく笑うけれど
動かない
何ひとつとして
わたし以外は息をするばかり
(―
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