毎日には特別することがない/ホロウ・シカエルボク
胃袋から絞り出したが、たいてい
気持ちのいい言葉にはならなかった、そもそも
てめえの中で渦を巻いてるものなんて
薄々は判っていたはずだった
俺が見ていたのは同じ景色
俺が信じていたものは同じ感覚、いつでも
いつかは犬のようにくたばる自分
俺が言葉にしようとしているのはいつでも
そんな自分をなだめるための鎮魂歌
雨に塗りたくられた暗い朝に
世界の果てを見つけた気がしたよ
いつまでも消えそうにない眠気と
血縁のようにまとわりつく潜在的な疲れの中で
繰り返していたのはどんな歌だった、ねえ、ノーウェアー・マン
くしゃくしゃになりながら
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