shiki/e.mei
 
れは穏やかな世界の光


雨は果てなく星と星とに降り注ぎながら 君に赦されることを
待っています





 世界樹の前には一羽の鳥がいて、
君は、眠りを知らない夜の湖に身を沈めたあと微笑した。
 黒雲の破綻から生じるヴェルトシュメルツ、
機械仕掛けの鳥は世界の終わりから時を打たないまま僕をじっと視ている。


 星と空に醒める兆しはない。


 天使飼いの少女がまとう白いワンピース、
長い睫に縁取られた大きな瞳が永遠を映す間は偽りの渇きと僕は別れる。





君を大切にしたい。


この言葉につけ加えることは、今のところ、何もない。
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