shiki/e.mei
 


君は暮れ果てた記号の森ふかくで永遠と出逢うだろう


僕は知っている 泳ぐのを止めてしまった魚 そして地獄を
君は目を醒ますことなく星を抱いている 月光を 浴びながら


甘い偽善へと沈んでゆく世界から離れた幻影の欠片
星の降る夜に世界は止まる
そう思ううち 眠りに落ちる





 春の晴れた日には世界の終わりがはっきりと見えてしまう。


 澄み切った瞳の奥には永遠が覗いていて、
全ての言葉が意味をなくしてしまっていた。
 名前をなぞる指先は季節の推移のように何処かへと向かい、
堰を切り雪崩る地獄の記憶を止めてくれた君に僕は依存する。


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