ベネズエラの夜に、/e.mei
 
い雨のなかで少女が駆け抜ける。明日は眩しい、眩しい光のなかに、一切を忘れ俺は旅出つ。
 俺はベネズエラへの飛行機で緑色の肌した男の隣に座った。彼はピッコロと名乗った。彼は何人だろうか、顔色があまり良くないようだが、しかしそんなことは俺にはどうでも良かった。俺には終わりが見えている、張り裂けそうな意識を堪え俺は窓から永遠を見る。開かない窓を見つめながら俺はマンモスのことを考えて、頭を痛める。





「やめろ。こいつは俺のベネズエラ人だ」
 ベネズエラに到着した俺は青狸に負けぬほど青く染まった着物を用意し、鋭い眼光でリベラを殴っていたベネズエラ人を睨みつけた。(彼らから俺が学んだ
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