君なきみと君を好きなわたし/木屋 亞万
きみは君という病気なんだ
きみが死ぬまで君は治らない
でも君のままのきみがわたしは好きだから
きみは何も心配することはないんだ
コーヒーに入れる砂糖の量が変わろうが
日々の態度や言葉遣いが変わろうが
きみはいつまでたっても君だから
君につける薬なんてあってないようなものだね
きみは所詮きみでしかないから
わたしの気持ちはわからないだろうね
みんなそれぞれ自分の内側を探るのが大変で
自分以外の世界はどうがんばっても見れやしない
人間というゲームは同時に二人のセーブデータを保存できないんだ
データを消して新しく始めても、設定をどれだけリセットしても
きみの中にあるデータ
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