少女たちのレジスタンス/志賀羽音
 
(少女たちは 双子と あべこべに踊り回り
 でんぐり返った星と星に微笑んだ)





半日 闇のフリルに横たわった
瞳が金色に染まり 金平糖を摘んで食べながら 黒い刻を眺めていた

もう半日 光のレースに包まれた
身体が砂糖に溺れ チョコレイトの蟻地獄に 甘く甘く誘われていた





(こんなことをしても 素肌に張り付く衣によって 箱との結びは断ち切れない
 陰無き羽根のへし折られる音を オルゴールがうたう
 空気の色には戻れないと 少女たちの嗚咽が響いた)

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