夏の夜/番田 
 
目を閉じたままで眠りにつけるのかと
ぼんやり思っていた
あいつは今ごろどうしているんだろうと
そんな気がした

古いアメリカのロックバンドだったけれども
幼い頃の祭りの景色が蘇り
スピーカーからはロックソングが流れ
いくつもの店が建ち並ぶ道を歩いていく

誰もいないが眠っていて
たぶん歩いていく
ホットドックの匂いが漂う通りを
くじ引きの景品に思い出した

日が落ちない夏場に
朝の窓に近づいていた
スタジオとまわりの景色が浮かんで
黄色い電光の下で走り回っていた
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