最後の夜/ねろ
裸で種をまく裸婦 彼女はきっと売春婦だろう。
僕の手から落ちた木炭が弧を描いて床に衝突する
透き通るカーテンを捕まえてその中に顔をうずめる
までの時間の間じゃ何も悟りきれない
例えば僕モディリアーニみたいに座ってて
傾けた顔はおよそ酒と煙草の香りでいっぱい
いっぱい散らかっていて僕は目を見つけることが
出来ずにいる
おめでとう最後の夜
きっといつかはじけることは知っていたんだ
お
めでとう最後の夜
きっといつか毛細血管に浸透して
言えなかった言葉を言うよ
嫌い
厭
好き、さえもだ!
おめでとう、おめでとう最後の夜
戻る 編 削 Point(1)