世界中の誰よりもっと/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
ないことだった。彼は秘術を口にすると中空から黒電話を取り出し、いちいち一つずつ番号を回した。本当はケータイなど使ってもみたいのだが、それをすると何故か師匠にわかってしまい、3日3晩お母さんが手作りしてくれたおやつが食べられないとかしたたかに水の入ったアルマイトのバケツを持って一日中廊下に立っていなくてはいけなくなってしまいいったいぜんたいこんなことまったくアルマイトなどとぼやかなくてはならないなどよくわからない罰ゲームを与えられることもまれではなかった。ましてテレパシーなどといういかにもハイカラなものでも使ったらもう大変である。そんな教えもせぬものなど使いおって貴様はわしの心を読む気なのかこのごん
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