妄想のジャンケンの結果/こめ
 
この僕を表すなんて

そんな物好きな奴らはいない

理由とか証明とか真実とか

そんな答えを求めた覚えはない

雨降り喜ぶのは

カエルとカタツムリと紫陽花位か

大概は夢の中で叶う職業

許しあうのは二人が

遠ざかっているのが分かったから

誰にもわからない速度でよみあげる

恋文には理解出来なければ

ただの早口言葉の行列

水時計はポタポタと

堕ちていった

認めたのは妄想のジャンケンの結果

今はどんな食べ物でも

体の隅から蝕んでいった

月食のときに笑うのは

それが本来の月の姿

一度だけ生まれたことに気付いたのであれば

それはあまりにも不可解なこと

都合の良いことを大声でいうやつらこそ

犯罪の予備軍

今解かれるのは人間の単細胞

そろそろ5時になるから家に帰らなきゃ

夕飯がなくなっちゃうよ

さよならと高くあげた手を振り

琥珀の道を急いで帰っていった


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