信号器の懺悔/
邦秋
人通りの少ない交差点
全力の傾聴で聞こえる
「ジー」の音と共に働くのは
赤や青や時々黄色のランプ
こんな時間にも働く彼は
その姿が見えない場所でも
白の壁や灰のアスファルトを
赤や青や時々黄色に染めた
君の毎日が黄色く見えていたのは
ただ、僕自身が黄色の日々を
過ごしていたからなのだろうか
戻る
編
削
Point
(1)