つきあそび/あ。
 
ーか何かかも知れない


だって、こんなに小さいんだもの


手をぐんと伸ばせば触れられそうで
でも拾ってはいけないもののような気がして
きっとこの水たまりが乾く頃には
誰かが戻しておいてくれるか、それとも
自分であるべき場所へ帰るだろう


やっと取り出したミネラルウォーターは
すっかりぬるくなってしまっていた
歩きながらふたを開けて一口飲んで、つぶやく


あの月に名前をつけるの、忘れてた

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