Rainbow/薬堂氷太
 
煙草の煙が雲をかき消した

それは自由を羨む
私のささやかな抵抗なのかもしれない

降り注ぐ陽光は きっと
街を歪める様に
足元をすくう様に

はたまた、眩暈を誘うように

一歩一歩確かに かみ締めながら
歩く私の邪魔をする

行く所はもう決まっていて
虹を掲げて 私もその集団に
参戦するつもりなのだけれど

心との葛藤が 私を複雑な気持ちに誘うのです

こそこそと 吹き溜まりのような場所で
いそいそと 自分たちの世界に引きこもり
堂々と 周りの世界を否定する

井の中の蛙のような 街へようこそ


そこで私は ただ歌うだけ

もう誰も牙を
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