タンサンスイ…/
 


たくさんのシュワシュワとした幾粒の思い出が、弾けて消えて弾けて消えて
少しづつではあるけど、確実に消えていく

べたべたするのが嫌だからと選んだ無糖のレモン味の炭酸水
ハジケ飛んだ後には、少々苦い水
緩く温まったペットボトルを覗き込みながら、空気のない泡をツブシテみる

もう少しで、消えてしまうものと
カタチを変えながら、消えてしまったものを
比べることなどできないのだ

366を越えた辺りから、もう数え直すのは止めたんだ。


ペットボトルに付いた水滴を撹拌しながら
ゆらゆらと蒸発していく見えない炭酸水をじぃっと眺めている


纏わりつくものが、何もないなんて
知らなかった



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