オーバーヘッド-ステアリングの最低全力逃走【純色青色Escape-?】/北街かな
 
誰かが再び逃げては死ぬ真似をするための黄昏だ
昇ってまた焼け落ちるばかりの陽は淫らに中心から裂け
日ごとに爆発を激しくするばかり
親愛なる友人個体群の絶滅は容赦なく海岸まで迫り来て
平穏無事を分子レベルで破壊している様子だが
凶悪犯は非常に軽い物体であり、速度もロケット程度には速く
パトもraysも余裕で避けて異次元磁界へ逃げ去る始末だ
――なんて日没があったものか!

「生命のすきまに挿入されている
 びしょぬれの欲情は犯罪ですか?」
新生園児が金属バットで試し殴りしていたのは
泣き腫らした裸の妊婦でした
「ある方法で一定間隔に《それ》を行いなさい、
 外しかたやおろ
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