赤い口/番田
自分がそこに
忘れてしまったそんな僕は
たとえば呪いたくなる僕に
僕を忘れてしまったそんな
河原に憎いのだろうか
君はこんなに明るかった
いつだったのだろう
祭りのときはにぎやかだった
憎しみの一切もなく
およいでいたっけ君はカエルに
空をブラックバスに滴っていた
いないようなそこに
巨大な頭が顔を出していた
それを捉えていた銀色のルアーで
口からの赤い血を眠ろう
そして釣ったさ今日も深く
死んだみたいにまるで
外の光がとても明るくて
手をすかしてみても
日々置き換えられていく自分を
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