うつくしい世界/霜天
 
だけの静寂、優しい、静けさ、だ
足跡を拾い集める作業を終えると
誰からともなく言葉を残した
その切れ端を捕まえていく
これが私、たちなのだ、と
繋げるように


どこででも、僕らは眠った
可能性の、結果として
言葉の端は切り取られて
僕らはどうしようもなく、削られている

息を吸って、吐くと
それでも夜には眠ることができる
言葉の端を裏返してみると
どうしようもなく、静かで、優しい


何も語らない、静寂
世界は、こんなにも
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