ともだちになろう。/佐々木妖精
見つめているのが分かる
互いの中間地点に何かある気がする
何があるのか分からない
ただそのポイントを反復するには
まだともうを数時間 重ねなければならないのを知っている
という僕にはきみの頭しか見えていない。
数分置きにうつむく、微かに呼吸する毛先しか見えていない。
見えていない、ということに関しては僕の後ろの人が知っているはずだ。僕にしか見えない人か、きみにしか見えない人かは分からないが、
それはきっと、神様には見えない場所だ。
きみの手に選択権があるように、僕は手動権を握りしめている。
悲劇がすでに移項したなら、どうか僕にも見せてほしい。
きみが右往左往した読点を。
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