渦/within
 
視点の定まらない太陽が見ている

青い海に沈んでいく

穴という穴から泡が立ち どんどん息が苦しくなる

助けて 手で水を掻きむしる 苦しい

苦しいよ 声にならない嗚咽が泡となって消えていく

流れは螺旋を描き

暗い海底へと誘い 内なる声だけが抗う

魂の収束

僕は再び断線する

ここにいることに誰も気付かない

渦のなかへ 静かに飲み込まれていく

戻る   Point(2)