灰に埋もれた日常のスケッチ/熊野とろろ
 

洗濯で私の衣類は摩耗し
洗練から遠ざかっていく
途轍もない落差のフォークボール
私はいつの間にか捕手になり
日々の倦怠からサインを送らなかった
こうした私の一切の冗談を排した
しかしファストフードと呼ぶにも相応しい
時間との心中行為
消費されることを頑なに拒む
デジタル処理された右腕
しばらくの業務はこれまでです
しばらくの業務はこれまでです
劣悪極まりない心的興奮
止められない衝動に
左右が欠落してしまい
家からほど遠く離れた土地にいました
それ自体に大きなメッセージが
たとえばジミヘンがステージで
ストラトキャスターを燃やしたような
伝説めいたことは無
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