誰が豚かを決めるのは俺だ(2)/花形新次
 
たします。」だけの文面で。

 あれからもう4年も経ったのね。何だか長いような、あっという間のような。
今、彼のことどう思うかって?だから、最初に言った通り、少しだけ責任は感じて
いるわ。今度の事件だって、私にメールを送るために、他人の家に忍び込んだって
話だから。でもそれもこれもすべて過去のこと。もう忘れたいの。
 私だって、この4年間、決して無傷ではなかった。
彼を忘れるために、行きずりの男と寝たこともあるわ。
 そう、この4年間で私も変わったの。人は私のことを人間空母と呼んでいたけれど、
それは、単にデブってことだけだった。でもね、今では、戦う男達がいつでも降り立つ
ことができる場所みたいな存在って意味もあるのよ。
 そういう意味では、今なら彼のことも受け入れられるかもしれないわね…。
もう遅いかもしれないけど。

 もう、いいかしら?なんだかとっても疲れたわ。続けるなら、一休みしてからにして。
少し奥で休んでくるから。
…よかったら、あなたも一緒にどう?
フフッ、嘘よ、嘘!赤くなっちゃって。可愛いんだから。それじゃ、また後でね。


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