100の嘘/三奈
 
really do the lie.





(100の嘘が私を守った。)

(真実は時に残酷で、嘘で固めた世界は温かい。)

(生きていく為の嘘だった。)

(それでも罪悪感は、まるで影みたいに纏わり付く。)


(100の嘘が私を守った。)

(笑う為の嘘だった。)

(小さな嘘が大きくなって、やがて嘘は嘘じゃなくなった。)

(いつもいつも、100の嘘が私を守った。)

(1000の嘘が。)

(10000の嘘が。)


(影みたいに、私にくっついている、罪悪感は)

(やがて私を飲み込めるくらい大きくなるでしょう。)

(それでも、私はきっと今日も)

(笑う為に、嘘をつく。)

(優しい世界を守るため。)

(嘘を本当にしてみせるよ。)
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