好きだった頃はずっと/吉岡ペペロ
 
夜の公園をずっと歩いた

ふたりとも結婚式のかっこうして

二次会にはでずにふたりで歩いた

帰る場所はちがうから

夜がくるまで歩くしかなかった

好きだった頃は

ずっと好きでいられるのかな

夜は外灯の白がお花畑みたいだ

きょうはホテルには行かない

行きたいと思っているのは残酷なこころだけだ

波のようなものにちぎれてしまえ

そんな呪文を小暗い木々に放つ

夜の公園をずっと歩いた

ふたりとも結婚式のかっこうして

引き出物をぶらさげたまにキスをして
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