耳もとの代弁者/FUBAR
 
摩訶不思議な自然にぐるりと包囲されて
板ばさみ
三分の一
いや、二分の三

なんだか無性にガリガリ君が食べたくなってきた、と言って
わたしはわためかな、と返して
あの雲はきっと竜の巣だと笑っている
笑いが声にのっからない
きっと
ひどく不細工な顔をしているんだろうってことぐらい
わかっている

ちぎって
はらはらはらはら
むしって
はらはらはらはら

紫外線よりもずっと痛いもの
額に青白い手の甲をひっつけて
空を隠してしまいたい
雲を消し飛ばしてしまいたい
制服をひん剥いてやりたい
目の前で見せつけてやりたい

校門で駐輪場
昇降口で階段
廊下
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