迷宮組曲/第1楽章/夜明け/遊佐
と
僕らは憶えて置こう
分かち合うことの意義も、控え目であることの美しさも
全ては一つの空から生まれるのでしょう
*
明けの空には
昨日の罪を抱いて去り行く月と星達の淡い残照と発色が入交、壮大なオペラを奏でる
あらゆる負を照らす暁光は包み隠さず全てを曝し
善きも悪しきも刻み込むように暦の隅に焼き付けてしまう
真実は
どこか美しく映り、
事実は
切ない色に煌めく、
僕達は
その中間で生きている
信念は
いつも流動的であるのに対して
概念は決して形を変え
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