ビアガーデン/プテラノドン
闇の中だというのに
なれた手付きできっちり僕の分まで、脱ぎ散らかした洋服をたたんでくれた。その際、
彼女は僕のポケットに入っていた豆電球を見つけて笑った。
「お前の笑った顔、ヴィッキーチャオに似ているよ。」と、僕が僕なりの感謝の意を込めて言うと、
彼女は分からないままに、そうすることが正しい選択であるかのごとく、
再び笑ってくれた。不意に僕は、その笑っている彼女の表情を
明かりで照らしたい衝動に刈られたが、そのかわり僕は
クローゼットに豆電球をしまいこんだ。彼女は言った。
「何に使うの?」
僕は吹き出しそうになる笑いをこらえながら言った。
「思い出の品々を照らすためにだよ。」
彼女たちはこれを一目見ただけで分かるだろうか。
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