イマジネーション ラフ スケッチ/秋也
ただ老いて待つよりも
この光と流れに賭けたいね
生意気言うな小僧
お前に何がわかる
あんたには見えるのか
あんたが望む形は小さい上に汚れているよ
わかっていない
お前だけの問題ではないんだ
あんたが見ている未来は歪で狭く不幸な確実だけだ
つまりあんたは見えていない
貴様一人がつまらなく死にたくないだけだろう
惑わされおって
誰かが気づくべきだ
それがたまたま俺だった
戯言だ
許さん
俺は進むよ
どけ
お前に光はない
あるのは腐った幻想だけだ
これ以上言葉を重ねるつもりもない
老いぼれたあんたはそこで光を否定して疲弊していろ
ここは引けん
愚かなお前の足を奪いさるまで
俺は行く
進ません
積らない粉雪舞う亜空間
地面が透き通り
木々の這う根が総て見える
二人の男が罵り
隙間から覗く濁った黒空にポカンと
歪な線を交差させる
光という言葉で
お終いに
血を下に流し
深い根へと染ませる
木々が啼き
風が実る
さあ歩めたのはどちらの御仁
確定される現実
不確かな未来
抱える矛盾
白い鴉
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