にんげんの穴/北村 守通
昨年の今頃だったろうか、何故だか消防設備士の勉強をしていて、火災報知機にも色々あることを学んだ。煙感知器とか、熱感知器とかあって煙感知器とは発生する煙によって生じる光の乱反射の量から火災と判断するもの、熱感知器とは温度変化をもとに火災と判断するもの。それぞれ適材適所があって、ある場所では有効でもある場所では誤作動を起こす危険性が大きくなって使えなかったりする、そういったことを学べたのが大変面白かった。
そんな中で、機械という意思のない筈の客観的な存在にも主観というものが存在するのだ、ということに気付かされて、なるほどなぁ、と思ったことがある。それはその機械が何故生まれたか、という存在理由
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